五所川原の未来を拓く会 会報


                 ◆ 青森県五所川原市議会議員、社民党の井上浩による議会活動報告です      

                                                                                                            2018年9月14日up                       「井上浩のプロフィ-ル」

 農業とエネルギー産業のコラボを考え続ける66歳。大阪府豊中市で誕生後、金沢市立材木町小学校に入学、東京都杉並区立第五小学校を卒業。杉並区立天沼中学校に入学、名古屋市立城山中学校を卒業。愛知県立旭丘高校卒業。弘前大学農学部・同大大学院農学生命科学研究科に入学、修士。1974年からの津軽人生44年です。この間社会新報地方記者、社会党県議団政審局、今村修代議士政策秘書、五所川原市議と何でもやってきました。51歳の1年間には比例代表制度の故に衆・参国政選挙を候補として戦いました。またチェルノブイリ原発事故勃発の1986年8月には被曝の克服についてレニングラード市民と意見交換。1998年9月より10月には事故原発視察とともに、ミンスク、ゴメリ他を訪れ、被曝者や住民と意見交換。これらの経験を活かして福島復興に少しでも役割を果たせればと考えています。


【資料1】


発議第3号
主要農作物種子法の復活を求める意見書


 上記の議案を、別紙のとおり五所川原市議会会議規則(平成20年五所川原市議会規則第1号)第14条第1項の規定により提出します。

 平成30年9月13日
                        提出者 五所川原市議会議員 鳴海初男
                        賛成者 五所川原市議会議員 稲葉好彦
                        賛成者 五所川原市議会議員 伊藤永慈
                        賛成者 五所川原市議会議員 山田善治
                        賛成者 五所川原市議会議員 花田 進
                        賛成者 五所川原市議会議員 井上 浩
五所川原市議会議長 磯辺勇司 様

                                      主要農作物種子法の復活を求める意見書

 稲・麦・大豆の優良な種子の生産・普及を各都道府県に義務づける「主要農作物種子法」は1952年の制定以来、都道府県が開発した優秀な種を「奨励品種」と定め生産者に提供することで、国民への安定的な食料供給はもちろん過度な民間参入や知見流出を防ぐ大きな役割を果たしてきた。
 しかし政府は「民間の参入を妨げている」、「民間の品種開発意欲を阻害している」などとして、十分な資料や説明もないまま昨年の通常国会に同法を廃止する法案を提出し成立、今年4月1日に廃止された。同法は都道府県における種子生産の根拠になってきたことから、中長期的な予算確保が困難となり、安価で良質な種子の安定供給が後退しかねない。農林水産省は、種子供給に必要な地方交付税は今後も確保するとするものの、法の後ろ盾がなくなる以上、将来に向けて供給体制が守られる保証はない。
 また政府は同じく昨年の通常国会で成立した「農業競争力強化支援法」を根拠に都道府県が持つ種子生産の知見を民間企業に積極提供する方針を示している。民間企業に種子開発が独占され、品種の淘汰・単一化、種子価格の高騰、生産者が特許料の支払いを強いられる事態、海外の種苗大手への知見流出などの懸念も拭えない。また外資のメーカー参入により、遺伝子組み換え品種が生み出されるなど、食の安心・安全が脅かされることが危惧され、消費者にとっても影響が大きい。
 気候や土の質の違いなどの環境は地域ごとに異なり、公立研究機関がそれぞれの地域に見合った品種を開発し、安定供給を支えてきた主要農作物種子法の役割は、現在でも全く失われていない。食の根幹である種子の生産や供給体制が揺らぐことはあってはならない。
 よって国においては、食料主権の観点から、日本の種子を保全するため積極的な施策をするよう、下記事項の実現を強く求める。


1.食料主権と食の安全を守り、公共財としての多様な日本の種子を保全するために、「主要農作物種
 子法」の復活又は同法の趣旨を盛り込んだ新たな立法を行うこと。

2.参議院農林水産委員会の附帯決議に基づき、「都道府県での財源確保」、「種子の国外流出禁止」、「種
 子独占の弊害の防止」などに万全を期すこと。

3.都道府県などが有する種苗生産の知見について民間企業への提供促進を規定した「農業競争力強
 化支援法第8条第4項」を削除すること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出します。
 平成  年  月  日
                            五所川原市議会議長 磯辺勇司

                                 提出先 衆議院議長
                                     参議院議長
                                     内閣総理大臣
                                     農林水産大臣

【資料2】


       ■五所川原市市民に開かれた議会基本条例について

1. 何故「議会基本条例」を制定するのか
 基本条例のもとに個別条例を制定し、総務省がつくった標準会議規則のくびき(会議規則は内部規則なので住民には見えない。だから議会が何をやっているかわからない。)から脱すれば、それらは住民の制定改廃の直接請求の対象になる。結果として住民に対して開かれた議会をつくることになる。

2. 「議会改革検討委員会」素案制定プロセスの問題点について
 基本条例だから、制定のプロセス冒頭での以下の検討が大切である。
 @ なぜ、いま議会基本条例が必要なのか。
 A 議会基本条例は何を目指すのか。
 B 議会基本条例で何を実現したいのか。
 C 議会外の他主体とのかかわりをどうするのか。
 D 議会基本条例により、どのような効果がもたらされるのか。
 ところが、当市の制定過程では、提案する政策条例の合理性や必要性を決定づける要素を意味する「立法事実」(議会基本条例があったほうがいい)という上記@〜Dでの検討が不足しており、制定の理由付けが希薄である。

3. 「改革委員会案」対案作成の理由
 まず目標を設定して、つくってから育てるというのが、当市において今の段階で基本条例を制定する理由と私は考えている。そうした視点で改革委員会案をみると、目標の設定が不十分である、いや、義務規定とされる目標にすら欠落がある。
 次の3要件は議会基本条例の義務規定であると考える。
 @ 議会報告会の開催による市民との意見交換。
 A 市民の政策提言と位置付けた請願、陳述の提出者による意見陳述。
 B 議員間の自由討議。
 この3要件に対して改革委員会案では、不十分かつ一部不足である。
 この他にも改革委員会案ではそもそも何故条例を制定するのかが曖昧であるばかりでなく、市民に開かれた議会つくりにおいて、以下の欠点がある。
 @ 会派の規定において、 " 市長の与党・野党 " 意識を払拭しきれていない。
 A 義務規定となる条文の多くで、義務内容の明確化が不十分である。
 B 政策審議での、地方自治法の活用についての規定が弱い。
 よって私が考える「市民に開かれた」議会を作っていくために「五所川原市市民に開かれた議会基本条例(案)」を提案する。詳しくは、「五所川原市市民に開かれた議会基本条例(案) 逐条解説」を参照して頂きたい。


             五所川原市市民に開かれた議会基本条例(案) 逐条解説

【逐条解説の前に】

 条例の「条」には「箇条書き」という意味があります。「例」には「しきたり」という意味があります。2つ併せて、箇条書きにした規則というわけです。逐条解説の「逐」には「順を追って進む」という意味があります。よって「逐条解説」とは、条例を一つ一つ順番に解説していきます、という意味です。

 市民が選挙で選ぶ議員で構成する五所川原市議会(以下「議会」という。)は、地方分権の時代にあって、二元代表制のもと、同じく市民が選挙で選ぶ五所川原市長(以下「市長」という。)による事務執行の監視機能及び立法機能を十分発揮しつつ、日本国憲法に定める地方自治の本旨の実現を目指すものである。

 議会は、市民の代表機関であるとともに、市民の意思を代弁する合議制機関であることから、自治体事務の立案、決定、執行、評価における論点、争点を広く市民に明らかにする責務を全うするとともに、五所川原市における民主主義の発展と市民の福祉の向上のために活動するものである。

 議会は、日本国憲法及び地方自治法(昭和22年法律第67号。以下「法」という。)を遵守し、議会の公正性・透明性を確保することにより、市民に開かれた議会、市民参加を推進する議会を目指して活動し、市民に信頼され、活力ある議会の実現のために、この条例を制定する。

 本条例は議会の不退転の決意を示すことで、その実現のための議会自身の最高規範として制定することを宣言したものです。本条例では、議会や議員の活動、市民と議会が意見交換をする機会を設けること、議員同士が十分に議論を尽くす議会運営をすること、情報公開や広聴広報機能を充実すること、積極的に政策提案することなど、そして、これらを実施することにより市民に開かれた議会とするための体制整備などについて述べています。

 議会基本条例は、「市民に対する議会の約束」として、議会の役割と責任を示した地方議会の憲法ともいえる条例です。

【前文の解説】

 「前文」は、法令の題名(目次があるときは、目次)の次に置かれ、その法令の制定の趣旨、目的、基本原則等を述べるものです。本条令では「基本法」としてその制定の理念を強調する必要があるために置いています。

  第1章 総則

 (目的)

第1条 この条例は、地方自治の本旨に基づき、二元代表制の下、議会及び議員に関する基本的事項を定め、議会の役割を明確にすることにより、市民に開かれた議会として、市民の負託に的確に応え、市民福祉の向上及び市勢の伸展に寄与することを目的とする。

【条文の解説】

 本条文では、前文に掲げた決意を踏まえて、本条例の目的を定めています。その目的とは、次の2点です。

 1点目は、議会は複数の人によって、合議を通じて結論を導き出していく機関であり、二元代表制の下で、議会とその議員がそれぞれ担うべき役割や活動に関する基本的な事項を条例として定めることです。

 2点目は、本条例を制定する最終的な目的は、市民に開かれた議会活動を通じて市民福祉の向上と市勢の発展に寄与することとしています。

 なお、ここでいう地方自治の本旨とは、日本国憲法第92条に定めがある「住民自治」と「団体自治」です。「住民自治」とは、その地域の住民の意思に基づいて地方行政の運営が行われることをいいます。「団体自治」とは、地方の運営は地方の住民の意思を反映した、国とは別個の統治機構によって自主的に団体の事務(地方の行政)を担当する機能を有することをいいます。

 つまり、国の政府から独立した地方固有の政府の存在を認めるものです。地方の実情は、地方によって様々であり、これを国が一元的に処理することは、非効率で不合理であるから、各地方に決定権を委ねるべきである、という地方分権の考え方の源です。

 また、この第1条の規定は、本条例全体の目的を定めるものですから、本条例を解釈し適用するときには、本条の趣旨に沿ってなされることになります。この目的を達成するために、第2条以下の規定が設けられています。

  第2章 議会及び議員の活動原則

 (議会の活動原則)

第2条 議会は、次に掲げる原則に基づき、活動を行わなければならない。

 (1) 公正性及び透明性を確保し、市民に開かれた議会を目指すこと。

 (2) 市民の多様な意見を的確に把握し、市政に反映させるための運営に努めること。

 (3) 市長その他の執行機関 (以下「市長等」という。)の市政運営状況を監視し、議員相互の討議を十分に尽くして、政策提言及び政策立案に努めること。

 (4) 市民の傍聴の意欲を高める議会運営を行うこと。

【条文の解説】

 本条文は、第1条の目的を達成するため、議会の活動原則として、4つの原則を定めています。第1に、市民に対する公平性や透明性を重視して、市民に分かりやすく市民に開かれた議会運営を行うよう目指すこと、第2に市民の多様な意見を市政に適切に反映させること、第3に市長等が執行する様々な事務事業についての監視を行うこととし、政策提言能力及び政策立案能力の強化に努め、条例、意見書等の議案提出を積極的に行うこと、第4に市民が傍聴したくなるような議会運営を行うことを定めています。

 本条文に基づいて、議会は、多様な手段によって、広く市民の意見を把握し、政策形成に反映させていくことになります。具体的な手法については、第3章等で定めています。

 (議員の活動原則)

第3条 議員は、次に掲げる原則に基づき、活動を行わなければならない。

 (1) 議会が言論の場であること及び合議制の機関であることを十分認識し、議員相互の自由な討議を重んじ  ること。

 (2) 議会の構成員として、一部団体及び地域の代表にとどまらず、市民全体としての福祉向上を目指すこ  と。

 (3) 市政の課題全般について、市民の意見を的確に把握するとともに、自らの資質を高める不断の研さんに 努め、市民の代表者としてふさわしい活動を行うこと。

【条文の解説】

 本条文では、議員の活動原則として、3つの原則を定めています。第1に、議員相互の自由討議を尊重することを定めています。議会が複数の市民の代表者によって構成される合議体であることから、議会の意思決定においては、十分な議論に基づく合意形成が求められます。より良い合意形成を図っていくために、議員は、議会が合議制機関であることの意義を十分に認識し、各議員の多様な意見を尊重しながら、自由な討議を尊重していくことが求められます。第2に、議員は、公選で選ばれた市民全体の代表者であり、奉仕者であることから特定の地域や一部の市民に限定することなく、市民全体の利益を考えて活動していくことを定めています。第3に、議員は、市民の代表者として、市が直面している課題とそれに対する市民の多様な関心や意見を的確に把握することに努め、より市民に信頼されるよう自己研鑽に努めることが求められます。なお、ここでいう市政の課題には、議案のみならず、市民からの請願や陳情等も含みます。

 (会派)

第4条 議員は、同一理念を共有する他の議員と政策集団としての会派を結成することができる。

2 会派は、市政の調査研究を行い、政策立案、政策提言等についてその意思を表明することができる。

【条文の解説】

 本条文では、会派に関する事項を明らかにしています。会派については法律上、明確な定義や位置付けはされていませんが、政策を実現するためには、多くの議員の賛同が得られることが必要となります。そのためには、一議員として行動するより、会派を結成して行動したり、協力して政策立案、政策提言等のための調査研究をする方がより効率的であり、ここに会派結成の意義があります。ただし本条文では、議員が議会活動を行うために会派を結成することができることを定めているものであり、全ての議員が会派に属するということではありません。

 会派結成の原則として第1に、議員は、同一理念を持つ他の議員と結成した政策集団を、議会活動を行うための会派として届け出ることが出来るということ、第2に会派は、政策等について十分な議論を尽くしたその意思について、会議において意見表明できることを定めています。

 (議員の政治倫理)

第5条 議員は、市民全体の代表者として、高い倫理性を常に自覚し、良識と責任感を持って、議員の品位の 保持に努めなければならない。

【条文の解説】

 本条文では、議員は議会活動以外にも様々な議員活動を行っていますが、その活動全般について誠実かつ公正を確保し、市民が議会に対し不信を抱くことのないよう行動しなければならないことを定めています。

  第3章 市民と議会の関係

 (市民参加及び市民との連携)

第6条 議会は、市民に対しその有する情報を積極的に公表し、説明責任を十分に果たさなければならない。

2 議会は、本会議のほか、常任委員会、議会運営委員会及び特別委員会(以下「委員会」という。)を原則 公開とする。

3 議会は、法第100条の2の規定による専門的知見の活用並びに法第115条の2の規定による公聴会制度及 び参考人制度を十分に活用して、市民の専門的又は政策的識見等を議会の討議に反映させるよう努めるもの とする。

4 議会は、請願及び陳情を市民による政策提案と位置づけるとともに、その審議においては、これら提案者 の意見を聴く機会を設けることとする。

【条文の解説】

 本条文では、開かれた議会を目指して、市民と議会との双方向での情報共有について、3つの原則を定めています。第1に、より開かれた議会を目指して、法により公開することが規定されている本会議のほか、委員会についても原則公開することを定めています。第2に、議会においては、多様な意見の聴取の手法として、法第100条の2の規定による専門的知見の活用並びに法第115条の2の規定による公聴会制度及び参考人制度を積極的に活用し、利害関係者である市民の意見や有識者等の専門的・政策的識見、関係者の陳述等を議会の討議に反映させることに努めることを定めています。第3に、市民の意見の把握方法及びその議会活動への反映の方法として、請願及び陳情を市民からの政策提案と受け止め、その審議・審査に当たっては、請願者等の口頭による意見陳述等により、市民意見の的確な把握に努めることを定めています。

 (議会報告会の開催)

第7条 議会は、市民への報告及び市民との意見交換の場として議会報告会を毎年一回以上開催するものとす る。

2 議会報告会に関することについては、別に定める。

【条文の解説】

 本条文では、市政の課題全般について、市民と情報や意見の交換を行う場を持ち、市政に反映させる機会について毎年一回以上開催することを定めています。議会報告会は、市民に開かれた議会を目指し、直接市民に対して、議会における議論の内容や審議結果を報告・説明するほか、市民から直接意見を聴くことができる有益な場であることから、議会報告会の開催により、市民へのより積極的な情報提供と市民への説明責任を果たすとともに、市民の議会活動に対する意見や市政に対する提言などを聴くことに関する詳細について、別に定めることを規定しています。

 (議長と副議長の選出)

第8条 議会は、議長及び副議長を選出するにあたり、公正性及び透明性を図るため、それぞれの職を志願す る議員に対し、所信表明の機会を設けるものとする。

【条文の解説】

 本条文では、議員が議長及び副議長の職に志願するときに、自身の考えや議会運営の方針について表明する機会を設けることを定めています。議長及び副議長の選挙は、法第118条において準用する公職選挙法の規定により行われるもので、当該規定には志願者の所信を表明する機会についての定めはありませんが、志願理由を明確にし、選挙の透明性を高めることを目的に実施する事を定めています。

  第4章 議会と市長等の関係

 (議会と市長等との関係)

第9条 議会は、市長等と対等な立場で緊張関係を保持しながら、市政運営状況を監視し、及び評価するとと もに、市政運営に関して政策立案及び政策提言を行うなど政策水準の向上に努めるものとする。

2 議長から本会議及び委員会に出席を要請された市長等は、議長又は委員長の許可を得て、議員の質問に対 して反問することができる。

【条文の解説】

 本条文では、議会と市長等が互いに緊張感を持ち、議会の責務を果たすことについて定めています。議会と市長等は、相互に独立・対等の関係にあり、互いに協力・牽制し合って、その調和を保ちながら市民のために活動していますが、こういった関係は「車の両輪のようなもの」と例えられます。市長等は、議案を議会に提案し、議会の決定をもとに仕事を進めます。一方、議会は、市長等から提案があった議案を慎重に審議し、市政が進むべき方向を決定する役割を担っています。議会は、市長等の立場及び権能との違いを踏まえ、常に緊張感のある関係を保持しながら、事務の執行の監視及び評価を行い、民主的な市政の発展のために取り組みます。そのために第2として、議員の質問に対し、市長等が、議員に対してその質問の趣旨を確認するためのほか、議論を深めるために反問することができることを定めています。

 (適正な議会費の確保)

第10条 議会は、議事機関としての機能を確保するとともに、より円滑な議会運営を実現するため、必要な予 算の確保に努めるものとする。

【条文の解説】

 本条文では、議会が二元代表制の一翼を担う議事機関としての機能を充実していくためには、一定の予算が必要であるため、必要な予算の確保に努めるよう定めています。ここでは、市の財政需要に配慮しながら、必要な議会費の予算確保に努め、議会の機能を高めようとする議会の姿勢を示しています。

 (議会の議決すべき事件)

第11条 法第96条第2項の規定に基づく議会の議決すべき事件については、別に条例で定める。

【条文の解説】

 本条文では、法の規定により、地方公共団体は、その条例で議決事件(議会で議決すべきもの)を定めることができることから、議会は、市長等とともに市民に対する責任を担うために、市政にとって重要な計画等については、必要に応じ、議決事件を定めることに関する詳細について、別に定めることを規定しています。

 (市長等による政策形成過程の説明)

第12条 議会は、市長が提案する重要な政策、計画、事業等について、議会審議における論点を整理し、その 政策等の水準を高めることに資するため、市長に対し、次に掲げる事項について明らかにするよう求めるも のとする。

(1) 政策等を必要とする背景とその発生源

(2) 提案に至るまでの経緯

(3) 他の自治体の類似する政策との比較検討

(4) 市民参加の実施の有無とその内容

(5) 総合計画との整合性

(6) 政策等の実施に係る財源措置

(7) 将来にわたる政策等の効果及びコスト

【条文の解説】

 本条文では、市長等が提案する重要な政策等について、議会の審査における論点を整理し、明確化することで審査を充実させる観点から、必要に応じ、議長から市長等に対して7項目の説明を求めることができることを定めています。

 (予算及び決算における説明)

第13条 議会は、予算及び決算の審議に当たっては、前条の規定に準じて、分かりやすい施策別又は事業別の 説明を市長に求めるものとする。

【条文の解説】

 本条文では、予算案や決算の審議に当たり、市長等から適切な資料が提出されるよう、議会が必要に応じて資料の作成を求めることを定めています。

 (議員の文書質問権)

第14条 議員は、閉会中に議長を経由して市長等に対し、文書により質問を行い、文書による回答を求めるこ とができる。

【条文の解説】

 本条文では、常に議会が市長等の行政執行を監視し、また政策提案を行っていくために、議員は、閉会中において市長等に対し文書で質問を行い、文書による回答を求めることができることを定めています。市長等が文書質問を受けたときは、速やかに回答しなければならないこと、文書質問及び回答は、全議員に通知するとともに、市民に公表することを想定しています。

  第5章 自由討議の保障

 (議会の合意形成)

第15条 議会は、言論の府であることを十分に認識し、議長は、市長等に対する会議等への出席要請を必要最 小限にとどめ、議員相互間の自由討議を中心に運営しなければならない。

2 議会は、本会議及び委員会において、議員、委員会及び市長提出議案並びに市民提案に関して審議し結論 を出す場合、議員相互間の議論を尽くして合意形成に努めるものとする。

【条文の解説】

 本条文では、議員同士で論点及び問題点を明らかにしていくための自由討議を活用して議論を尽くすことを定めています。そのため第1に、市長等の会議等への出席要請は必要最小限にとどめることを定め、第2に、議員間の討議を重視した議会運営を進めることを定めています。

  第6章 委員会の活動

 (委員会活動)

第16条 委員会審査に当たっては、資料等を積極的に公開しながら市民に対し、分かりやすい議論を行うよう 努めなければならない。

2 委員会は、所管に係る議案等を審査するとともに、市政の諸問題について調査検討をし、政策提言及び政 策立案に努めるものとする。

3 委員長は委員会の秩序保持に努め、委員長報告を自ら作成するとともに、質疑に対する答弁も責任をもっ て行わなければならない。

【条文の解説】

 本条文では、委員会の運営や活動の充実について、3つの原則を定めています。第1に、各委員会は、所管する行政課題について、専門的な審査機能を生かして市民に対し、分かりやすい運営を行うよう定めています。第2に、平成18年の法の改正により、委員会による議案提出権が認められ、委員会の果たす役割は、今後ますます重要なものとなることから、委員会における議案審査、政策立案及び政策提言能力を高めるよう定めています。第3に、委員長の責任について定めています。

  第7章 政務活動費

 (政務活動費の執行及び公開)

第17条 議員は、政務活動費が政策提言又は政策立案を行うための調査及び研究に資するために交付されるも のであることを認識し、適正に執行しなければならない。

2 議会は、政務活動費の収支報告書及び会計帳簿を公表し、その使途の透明性を確保するとともに、市民に 対し説明責任を果たすものとする。

3 前2項に規定するもののほか、政務活動費の交付に関する事項については、別に定める。

【条文の解説】

 本条文では、政務活動費の活用について定めています。政務活動費は、法第100条第14項の規定に基づき、議会の審議能力の向上や積極的な調査研究のために交付されています。そこで第1に、その使途について、市民への説明責任を果たすために、議会は、収支報告書及び会計帳簿を公表することを定めています。第2に、政務活動費の交付に関する事項詳細については、別に定めることを規定しています。

  第8章 議会及び議会事務局の機能の充実

 (議員研修の充実強化)

第18条 議会は、議員の政策形成及び政策立案能力の向上、並びに先進事例等の調査研究のため、議員研修の 充実強化を図るよう努めるものとする。

2 議会は、議員研修の充実強化に当たり、広く各分野の専門家、市民等との議員研修会を毎年一回以上開催 するものとする。

【条文の解説】

 本条文では、積極的に政策提言を行う議会を目指すため、議員研修の実施について定めています。市長等から提出される議案等に限らず、市政に関する様々なテーマについて、政策研究を行い、各議員が活発に意見交換等を行うことで、議員が共通認識を持ち、議会全体として政策立案能力等を高めていきます。第2に、議員研修会について毎年一回以上開催することを定めています。

 (議会事務局の体制整備)

第19条 議長は、議員の政策形成及び立案を補助する組織として、議会事務局の調査・法務機能の充実強化を 図るよう努めるものとする。

2 前項に規定するもののほか、議会事務局の体制整備に関する事項については、議長が別に定める。

【条文の解説】

 本条文では、議会事務局の機能の強化について定めています。議会の政策形成、政策立案能力等を高めるためには、議会の活動を補佐する議会事務局の役割が重要ですので、本条文では、議会事務局の機能を強化していく姿勢について明記しています。第2に、議会事務局の体制整備に関する事項詳細については、別に定めることを規定しています。

 (議会図書室の利用)

第20条 議会図書室は、議員の政策形成及び政策立案能力の向上を図るためのみならず、市民もこれを利用で きるものとする。

2 前項に規定するもののほか、議会図書室の整備に関する事項については、議長が別に定める。

【条文の解説】

 本条文では、議会図書室について定めています。法では、議員の調査研究のために、議会図書室を設置することが義務付けられていますが、本条文では、議員の調査研究、政策立案等に資するとともに、市民に開かれた議会図書室の充実に努めることを定めています。第2に、議会図書室の整備に関する事項詳細については、別に定めることを規定しています。

 (議会に関する広報の充実)

第21条 議会は、ホームページ等の多様な広報手段を活用し、多くの市民が議会及び市政への関心を高めるた め、議会広報活動の充実強化に努めるものとする。

【条文の解説】

 本条文では、開かれた議会を目指して、市民への情報公開の手段を定めています。より開かれた議会を目指して、様々な広報手段を用いて、市民が必要とする情報を積極的に公開していく姿勢について明記しています。

  第9章 議員の身分及び待遇

 (議員定数)

第22条 議員定数は、別に条例で定める。

【条文の解説】

 本条文では、議員定数について別に定めることを規定しています。

 (議員報酬)

第23条 議員報酬は、別に条例で定める。

【条文の解説】

 本条文では、議員報酬について別に定めることを規定しています。

  第10章 最高規範性と見直し手続

 (最高規範性)

第24条 この条例は、議会における最高規範であって、議会は、この条例の趣旨に反する議会の条例、規則等 を制定してはならない。

2 議会は、議員にこの条例の理念を浸透させるため、一般選挙を経た任期開始後速やかに、この条例の研修 を行わなければならない。

【条文の解説】

 本条文では、本条例の位置付けについて定めています。本条例は、二元代表制の下で、議会とその議員がそれぞれ担うべき役割といった議会に関する基本的事項を定めた最高規範性を有する条例です。そのため、本条例の重要性を踏まえ、議会に関する他の条例、規則等を制定又は改廃する場合には、本条例との整合性を図り、その趣旨に反してはならないと規定しています。第2に、議会の最高規範である本条例を議会として全うするため、任期開始後速やかに本条例に関する研修を行い、議員の意識醸成を図ることを定めています。

 (見直し手続)

第25条 議会は、一般選挙を経た任期開始後、できるだけ速やかに、この条例の目的が達成されているかどう かを議会運営委員会において検討するものとする。

2 議会は、前項による検討の結果に基づいて、この条例の改正を含む適切な措置を講じるものとする。

3 議会は、この条例を改正する場合には、全議員の賛同する改正案であっても、本会議において、改正の理 由及び背景を詳しく説明しなければならない。

【条文の解説】

 本条文では、本条例の検証や見直しについて定めています。議会は、本条例の施行後、本条例の目的が達成されているかどうかについて、常に検証を行う必要があります。そこで、議会では、その検証作業を議会運営委員会で行うことを明記しています。第2に、その検証作業により、必要に応じて条例改正等の適切な措置を講じることを定めています。第3に、本条例を改正しようとする場合は、その理由及び背景が市民に伝わるように、本会議で詳しく説明することを定めています。

  附 則

  この条例は、平成  年  月  日から施行する。